アリス

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 深夜二時に目覚める。FANBOXの記事を一つ書いた。1コーラスだけ出来てる未発表曲「蒼いハレー彗星」のこと。
 ぺたりと曲を記事に貼った。一応は「没」としているものを視聴者さんに聴いてもらうという事は初めての経験である(作曲者仲間同士ではよく、没は聴かせ合ったりしたことはあった)。

 それは、なんだか不思議な気持ちになった。デモや、没、あるいはそこになりきれてもいない
切れ端のようなものを、聴いてもらう事が初めてだ。そしてそこに関して僕は「不甲斐ない」や「情けない」となるかな?と思っていたが、むしろ凄くありがたく、嬉しい気持ちになった。だって没作ではあるけれど、その時の方針や意思は間違いなく失敗でもなんでもない。

 曲を懸命に書いていたけど、なんだかうまく行かなくて癇癪を起して、くしゃくしゃって丸めて部屋の隅っこに投げ捨てた。ソレをもう一度拾い上げて、丁寧に一度伸ばして見てみたら、悪くもない。そしてそれを見て楽しんでくれる人がいるのは嬉しいと思った。

 ジブリの映画製作のドキュメンタリで、よく宮崎駿さんが「映画にならん」とか、「気に入らない」と言ってラフを捨てたりしているけれど、あれって俺は一枚くださいなってすごく思っていた。もちろん磨き上げられた完成の価値もあるけれど。ぐしゃっと丸めた気に入らないその一枚も本気で書いたものには間違いがない。そんでそういう様を見れるから、そういう映像が好きだったりする。

 そんな神様みたいな人と自分の創作を比べる事はまあ、大げさで非常に恥ずかしい気持ちにもなるが規模感こそめちゃくちゃ違えど、才能は自分にはなくとも、本気でやっている事は間違いはないので、そういった事をウンウンと自分に頷き、納得させた。

 そんな深夜か朝かわからない時間に感傷的になれたので、CUBASEを立ち上げてぽろぽろとエレキギターを弾いていたらいい感じのループのフレーズが浮かんだので、イントロからAメロまでを急いで打ち込んだ。
「アリス」という仮タイトルを付けて、シャワーを浴びて出勤した。横薙ぎの雨が降っていて、傘を捲られそうになったけれど、なんだか一歩進めた感じがして悪くない朝だった。

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質問箱「夜中にどうしても話を聞いてもらいたくなったら誰に電話する?」

 作曲仲間のやつにDISCORDで声かけたりします。
 でもほとんどはハイボールでも買ってきて、胃にぶつけて眠ってしまいます。


質問箱「今、一番やりたい事ってなんですか?」

 思いつかないのに、もっとたくさん曲を書きたいです。
 自分の中に何もないのに、曲が書きたいです。
 書けてないと唯一出来る事なのに、単純労働しか出来ないキカイみたいなものなのに
それが出来なくなった感じになるので、廃棄の危機に面します。

 あとは遊びなら。また友達とマーダーミステリやボードゲームやTRPGがしたいです。
 あとなんだろう。くっそ真面目な話をしまくる作曲者飲み会とかしたい。