新曲「春の走光性」とAIアートについて。

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 新曲、春の走光性を投稿した。

 できれば、曲を聴いてから読んでもらえたらと思う。

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 去年の六月から投稿は出来ていなかった。平気で十か月の時間が過ぎた。

 職場での人間トラブルや、友人間のトラブル。コロナウイルスに感染、メンタルがずたずたの時間だった。そしてそのままスランプ。つねに心をすり減らし、足踏みを続けるような時間が続いていた。

 しかしまあ、先日イントロのピアノが出来て、雪崩のように曲が出来た。こういうときはだいたいにおいて十か月間に溜まっていた言葉とかが押し込まれるかと思いきや、なんというか非常にわかりやすい生活の歌になった。ほんとに朝起きて、桜が咲いていて、毎日しんどくて、みたいな。あたりまえのことばかり列挙するものになった。

 曲を聴いた人も共感できるような場所をトツトツと切り抜くような感じ。あとはコードとか、アレンジも大人びたものにした。疲れた社会人に一番響いてくれたらなんて思う曲になった。

 

 走光性という単語はずっと使いたかった。

 意味合い。「光が刺激となって動く性質. 光線の方向あるいは照度こう配に従って生物が移動する走性で,クロロフィルを持つ遊走性の藻類や,細菌,ゾウリムシ,動物などにも見られる. 若干の動物では負の走光性,すなわち走暗性を示すことがある」

 

 分かりやすく言うと光に生き物の「性質」で寄って行ってしまうとか。逆に離れてしまうとか、そういう意味。

 誘蛾灯で弾け飛んでしまったりするアレも虫が光に引き寄せられてる事なんだと思う。無常だなと思うし、それはそれでなんだか切ない。そういうものをもっとシニカルで誰かを非難するような意味合いで歌詞を組んでいた時期もあったが、できれば聴いてくれた人が良い意味でとらえてくれたり、ちょっと冷静になってくれるような意味合いでつかえたらいいと思って今回の形となった。

 自然と向かっていく事はまあ、結局燃え尽きて死ぬってところまでなんだけど、とりあえず毎日がんばりたいですねなんてチープな結論も音楽にすれば綺麗だったりするもんである。

 

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 動画。AIイラストについて。

 

 今回、AIのイラストを使用した。目的のイラストが描きあがるまでさんざんに出力を繰り返した。しかし、これはまあ創作活動ではないなと思った(ただ文字の支持で絵を出力することは、ちょっとだけでも絵をかじったものとしても、こんな勢いで出来上がっていいものだろうかと自分に問い詰めたくらいである)。

 すごい時代だと思うし、すごい技術だと思う。

 

 自分の作りたいMVのイメージに近づけるために何パターンもAIに指示を出していく工程は非常に面白かった。生成したものを少しだけ、お絵かきソフトで色味や、透明化、趣味の位置調整を行った。あとはいかにきれいに見えるか、自分の意図するものと合致するかを動画で調整した。

 

 自分の投稿文でもいったいどういう形で表記したらいいのかを迷った。例えば作曲の欄も「Yono(キューベースを使用)」なんて書かない。あくまでソフトはソフトであるけれど、しかしイラストに何も表記をしないのも、自分が書いたわけでもないのに、えらそうだ。なので、使ったイラスト生成AIの名前だけは表記しておいた。

 

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 ずっと誰かのイラストを使わせてもらうのも曲のイメージとは一致しない事へのストレスがあった(もちろんお借りするイラストはすさまじく素敵なものばかりだ、あとはなにがしか自分の曲と繋がっている部分が色味や方向にあったらいいと思ってお借りしていたけれど)。

 そしてイラストを依頼する事自体も僕程度の作曲家では満足な報酬も払えないし、例えば聴いてもらえない時はふがいなさでいたたまれなくなる。その乖離をなくすために前回のアルバムジャケットを自分で手掛けてみて、なんとか自分でやってしまえる方向も模索した。しかしまあこれもスランプの原因になった。作詞作曲編曲動画イラスト。社会人ボカロPのキャパオーバーなのは間違いない。気軽に投稿するためのハードルが上がり過ぎたのも作曲へ向かう原動力を損なった。

 

 そんなわけで、今回AIイラストを使用したおかげでかなり心が軽くなった。今後の使用方法にしてもかなり勉強して方法論は見つけたつもりだ。

 AIの是非や、自分の見解についてはまだ色々と書きたいこともあるから、またブログで書きたいと思う。

 

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 ながながと書いた。いつも聴いてくださって、こんなブログまで読んでくれてありがとうございました。月一くらいでまた曲を投稿できたらと思っています。がんばるぞ。