鍵がポケットで鳴いてる

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 久しぶりに整った生活を送った。手帳に丁寧に一日のやる事を列挙した。
 まずは、この乱暴に散らばった頭の中をまとめるにはやっぱり掃除だ、と決めた。
 会社の帰り道にメラミンのスポンジを買った。この前割ってしまった代替えのガラスのコップを買った。肌に合っていない洗顔料を使っていたので新しいものを買った。綿棒が切れていたので買った。あとは野菜とお肉を買った。100均で安かったのでスマホスタンドや、A3ノート、本立て、シリアルケース等も買った。家に帰って机の上に並べて、一つずつを想定の位置に設置した。
 親の仇かのように掃除をした。「よくも父さんを!」と言った。言ってない。
 シンクをスポンジで磨いた。排水溝のぬめぬめを除去した。食器やジップロックの容器も再度洗い直した。
 フライパンもお鍋も菜箸も、IHコンロもコショウの容器も。
 ある程度綺麗になると、ユニットバスにも足を向けた。トイレも、流しも、浴槽も床も、キャビネットもごしごし洗った。なにやろこの。しらないうちにこのやろ。どうしていつもいつもこう!ばか!
 あきらかに自分に対して文句を言った。
 なんだかすっきりした。

 少し曲も書いた。「作家の遺書」という仮タイトルを付けて、一応はイントロらしきものができた。
 作曲は書けないと解るとげんなりするから、二時間くらい設けておいて、一時間取り掛かった段階で何も浮かばなかったら一旦撤退してインプットに走ったほうがいいのではないかという、本当に今更な解決策を思った。
 その後は15分ほどジョギングをして、お風呂に入って眠った。
 なんと整っていたのだろう。A3ノートに日記のようなものを書いた。


質問箱「キッカと浅葱色の劇場の制作秘話のようなものがあったら聴きたいです」

 懐かしい。どんなんだっけ。確かセカンドアルバムを作ろう!ってなる前にすでに形は作っていたと思います。
 たまに女の子の名前と何か、みたいなタイトルを付けるのですが、そのシリーズです。
 ララの図書館とか。リコの周波数とか。あと形にならなかったけどナツメの植物園とか。そういうやつ。
 なんか思い出し思い出しだな。

 人と接するって結局のところ、演技である。そんで、自分自身も自分自身ってこういうもんだよなっていう演技で喋る。そこらへんをずっと考えている歌詞になってます。なので「演じる必要のない赤ん坊」が自分と対比して出てきたり、「女の子を嫌っているあなた」それはあなたが想像した敵であって実際に存在する訳ではないものとして書いているつもりです。劇場はあくまで頭の中なので。
 そういうなんか、あくまで空想上に逃避したからこそ救われる部分と、俯瞰と達観で見ようとするばかりだから誰とも分かり合えない虚しさみたいなのを書きたくて、書いた曲でした。

 これ伝わるのかなあ。
 あと、制作秘話じゃないのかこれ。あ、ミックスが下手すぎて、当時葉くんに泣きついて作ったり、
MVの冒頭の鳥は以前の職場から撮影した映像でした。

 また明日。