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 昔からとてもよく眠る。正確には起きているのを拒否するように眠る。

 大学生のころ、単位を取り終わり、オリジナルバンドも解散し、サークルにたまに顔を出す事しか自分には生きる目的がなくなり半年ほど一日の三か月ほどを寝て過ごした事があった。こんなにも自分は何かをするのに能動的になるのが下手な人間だったのかと自認した期間だった。

 

 今も仕事から帰宅するとひたすら寝ている。アルコールを節酒すると一日中鼻の奥の粘膜が腫れ、まる一日の仕事が終えて帰宅するとへとへとになっている。夕飯を食べ終え、湯船に浸かったあとは明日の俺に作曲は任せ、早々に眠る。何をやっているんだと自己嫌悪に耽りながら眠り落ちる。

 

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 好奇心や欲望は生きる力だと思う。知識欲があれば、性欲があれば、食欲があれば、遊びに行きたいという欲求があれば。俺は延々と寝たりしない。なにもしたくない、それが他の欲求に勝てない。今はどちらかというと睡眠欲と、体調不良に生きる欲求が敗北しているという事になる。

 そしてその欲求を増やす事はなかなか困難で。何かにどっぷりと嵌っているときは夜更かしをしたりするので、それを追い求めるのが良いのだろうが。なかなかそうもいかない。

 こういうのがより加速するとうつ病になるのだと思う。なにせ外に出たところで自分には何か変えたりできない。絶望は簡単に出迎えてくれる。お布団を絶望と呼ぶのにはそこは優しすぎるし夢の中であれば初恋の人に会えたり、大きなライブを自分で演奏できる。現実よりもまどろんだアルコールやお酒に逃げてしまえるのも割合納得できるところも多い。

 脳から一気にドーパミンを出すボタンが自分の目の前に置かれたらどうだろう。健康を害さないでそれを押すと強制的に幸せになることができる。そうなってしまえばわざわざ何かを成そうとみんなできるのだろうか。強引なたとえだけれど、そういっただよな。こわいな。

 

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 明日から土日だ。達観したような薄暗い話を書いてはいるが俺は元気である。次はどんな曲を書こうと思う期待感が自分にはあるし、暗中模索も旅のだいご味だといえるくらいの大人っぽさは持っているつもりだ。明日はお休み。がんばるぞ。