作曲者は液晶画面の前で唸っている

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 小さな液晶画面の前で、土日のほぼすべてを過ごした。MIDIキーボードに指紋をべたべたと付けてアコースティックギターをマイクに擦り付け、エレキギターにディレイを十六部でかけまくっていた。完成したとして曲の再生時間はおそらく四分から五分程だろうか。そこに吟醸酒みたいな、もしくは珈琲のドリップみたいな必要な成分だけをぼとりぼとりと長い時間をかけて形にする。

 タチが悪いのは、毎回設計図が違っている事。だから簡単に見誤って取り換えしがつかなくなってお湯を入れすぎたカップラーメンのように食べられたものではないゴミが出来上がる。そしてそれが信じられないくらい楽しくもある。ゴミになってしまう事があってもそれは自分にしか出来ないもので。でも作曲の活動を再開できてよかったな。幸せだな。マジ、アンビバレンス。

 

 そんな作曲をぐだぐだと続けて、とりあえず「解釈と介錯」という曲が1コーラス仕上がった。十月から活動して三曲目。手ごたえがとてもある曲になった。脳裏の表面にべたりと貼りついていた、言わなくても良いと分かっている嫌味のような言葉を纏めていれていると思う。良い曲が書けて嬉しい。楽しみにしておいてほしい。
 
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 土日に飲酒をしなかった。日曜日に作曲が一区切りした後に欲求に襲われた。
しかし友人を誘って居酒屋に行くには気が乗らなかった。もしくは通話をしながら誰かと一緒に呑むという選択肢もあるにはあるけれど、結局はぼんやりと出来上がった曲を
聴きながらコーヒーを飲んでいたら入眠時間になった。まあいいかと眠った。

 

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質問箱「ごーすとのーとがすきです」

 

 ありがとう。とってもいい曲なのでいっぱい聴いてほしいです。過去にゴーストノートについて書いた記事があるので、もしもよかったら読んでみてください。

 

質問箱「どんな風にきょくをつくってますか」

 

 色々と変更してきましたけれど、ここ三ヶ月のやり方を書きます。

 日常からたくさん小説や映画やニュースを見る。心が動いた瞬間に実際にそこにある言葉をメモする。自分が思いついた言葉もメモする。それで歌詞の断片を作る。これが作詞の最初の工程です。

 

 つぎに作曲はひたすらパソコンの前でアコギを弾いたり、エレキを弾いたり、ピアノを弾いたりする。心につっかかるようなフレーズが出た瞬間に一気に進める。気に入ったイントロが出来てしまっていれば、あとはもう慣性の法則みたいに、その流れに乗って形にしていきます。

 そこで携帯にあるメモから歌詞を持ってきたり、好きな曲のコード進行をネットで探してきて、試してみる。やったことのない音を試しに使ってみる。ドラムを入れる。ベースを入れる。アコギを入れる。エレキを入れる。ピアノを入れる。シンセを入れる。ストリングスを入れる。サンプルを入れる。ボーカロイドを打ち込む。音量バランスを整える。音域をEQで整える。

 ひたすらそれを繰り返します。そんな感じでがんばっています。こうやって書いていると本当に時間のかかる作業だナァ。いっぱい聴いてもらえたら嬉しいなぁ。がんばります。

 

 また明日。